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夏の暑さでタイヤが溶ける!?
「タイヤメルティング」に要注意




真夏の厳しい暑さにさらされるアスファルトの表面温度は60度から65度以上に達することもあり、アスファルトと接するタイヤが「タイヤメルティング」という現象を引き起こすことがあります。タイヤメルティングによる異変をそのまま放置していると、走行中に重大なトラブルを引き起こし、大事故につながる恐れがあるため大変危険です。そこで本記事では、夏の時期に気をつけたいタイヤメルティングの主な症状や対策、タイヤのメンテナンスについて紹介します。

タイヤメルティングとは?

 タイヤメルティングとは、高温になったアスファルトとタイヤとの摩擦によって表面が過熱されることなどで、タイヤの一部が粘つきや削れ、変形を引き起こす現象です。メルティングといっても実際にドロドロに溶けるわけではなく、熱でゴムが極端に柔らかくなり異常に削れやすくなる状態を指します。タイヤメルティング状態のタイヤは、路面へのグリップ力が著しく低下し、ハンドリングが不安定になったりブレーキが効きづらくなったりします。また、バーストのリスクも高まるため、タイヤメルティングの恐れがある場合は早めの対応が必要です。

 夏の時期は、直射日光によってアスファルトの表面温度が60度を超えることもあり、タイヤメルティングが発生する危険性が高まります。走行時間が長くなるほどタイヤに摩擦熱を蓄積する点にも気をつけなければいけません。お盆休みなどの夏の長期休暇では、帰省やレジャーで長距離運転をする機会も増えるため、普段以上に細心の注意が求められます。

◎タイヤメルティングが起こる原因
 タイヤメルティングが発生する原因として以下のようなものが挙げられます。
・高温になったアスファルトとの摩擦
夏場の過酷な日差しで熱された路面とタイヤが摩擦を起こすことで、表面温度が上昇しタイヤ表面のゴムが熱ダレを起こしやすくなります。
・長時間走行による熱の蓄積
長距離の運転では、摩擦熱が内部に蓄積され続けてしまいます。これにより熱負荷が高まり、異常摩耗やタイヤメルティングを引き起こす原因となります。

  ・タイヤへの大きな負荷
急発進や急ブレーキ、急ハンドルなどによる摩擦熱もタイヤメルティングの原因として挙げられます。また、多量の荷物を積む過積載もタイヤへの物理的な負担を増大させ、熱の発生を加速させるため注意が必要です。

こんな症状があったら要注意!

以下のような症状が見られる場合は、タイヤメルティングの恐れがあります。

◎異常な摩耗
タイヤメルティングが起こったタイヤには、一部だけが異常にすり減る偏摩耗や、削れ落ちたゴムのカスが表面にこびりつく症状が見られます。本来のグリップ性能や排水性が著しく低下している状態です。

 ◎変形や腫れ
縁石への接触などでタイヤ内部の骨格が断裂していると、過度な熱膨張によりタイヤ側面にコブのような腫れ(ピンチカット)が生じます。走行中のバーストの危険が極めて高くなっているため、早急な対処が求められます。

◎異臭の発生
タイヤからゴムが焼け焦げるような不快な臭いを感じたら、タイヤが限界温度に達していることを示すサインです。

◎空気圧の急激な低下
熱によるダメージやゴムの劣化によって空気が抜けやすくなることがあります。空気圧が適正ではないまま走行すると、パンクやスタンディングウェーブ現象を引き起こす原因となるため、空気圧が急激に低下している場合は注意しましょう。

◎ハンドリングの不安定さ
タイヤメルティングや熱ダレによってグリップ性能が悪くなり、ハンドル操作が効きにくくなったり、走行中に車体へ不快な振動が発生したりします。




事故を避けるためのメンテナンス!

夏の過酷な環境下でタイヤの不具合を防ぐためには、日頃からの適切なメンテナンスが欠かせません。安全運転のために以下のような対策を心がけましょう。

◎紫外線対策の徹底
 強い直射日光にさらされて紫外線を浴び続けることで、タイヤのゴム部分の硬化やひび割れを早めてしまいます。車を駐車する際は、できるだけ日陰や木陰を選び、タイヤの急激な劣化と温度上昇を防ぎましょう。必要に応じてタイヤカバーを付けるのも一つの手です。


◎水性タイヤワックスの使用
劣化防止のためにワックスを塗る際は、成分に注意が必要です。石油系溶剤を含む油性ではなく、紫外線を吸収しつつゴムの劣化防止剤を溶かさない「水性タイヤワックス」を選びましょう。

 ◎空気圧のこまめなチェック
タイヤの空気圧が低すぎたり高すぎたりする場合、偏摩耗や異常発熱の直接的な原因になります。月に一度は必ず空気圧を調整しておくと安心でしょう。空気圧が下がりにくくなる窒素ガスを補充するのも効果的です。


◎定期的なタイヤの位置交換(ローテーション)
約5,000kmの走行を目安に、タイヤの位置交換(ローテーション)を行うことで、特定のタイヤだけに負荷や摩耗が集中するのを防ぎ、タイヤ本来の性能維持と寿命延長につながります。

◎高温に強いタイヤへの交換
長距離運転をする機会が多い場合は、耐熱性能や高温環境下でのグリップ力に優れた専用タイヤへあらかじめ交換しておくことで、タイヤメルティングのリスクを大幅に軽減できます。



タイヤの寿命にも注意

タイヤメルティング対策を万全に行っていても、ゴム製品であるタイヤには必ず「寿命」が訪れます。見た目に十分な溝が残っているように見えても、製造から長期間経過したタイヤは内部の油分が揮発して柔軟性が失われ、熱や摩擦に対する耐久力が落ちている恐れがあるため注意が必要です。

 一般的に、使用開始から「5年」が経過したタイヤは、プロによる専門的な点検を受けたうえで必要に応じて交換を検討しましょう。「製造から10年」が経過したタイヤは、安全を確保するために新品への交換が推奨されます。また、タイヤの溝がすり減って深さが4mm以下になると、雨の日のブレーキ性能が急激に低下しスリップしやすくなるため、残り溝が4mmを下回った時点で交換を検討するのが理想的です。

夏の長期休暇で長時間のドライブに出かける前には、ご自身の車のタイヤの製造年や溝の深さをしっかりと見極めることが大切。少しでも状態に不安がある場合は、重大な事故を未然に防ぐためにも、早めのタイヤ交換を行いましょう。



 いかがでしたか。タイヤは車が路面と接する重要なパーツです。事故の発生を防ぐためにも、定期的にタイヤの点検を行い、安全運転への心がけを高めておきましょう。




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